自民党の男尊女卑議員らのひどい物言いに頭がくらくらしました。
根本的な議論をしてほしい」
地上波のテレビ番組で
できて、国力につながる」
というようなことを言って、婚外子を差別しまくった人です。
この理屈で言えば、彼にとっては、働く女性や、婚期を逃がした女性は、
ちゃんとした女性ではないし、ちゃんとした日本人じゃないのでしょう。
子供を作り、家庭を作り、次の世代ができて、社会が築かれる
というのはみんな知っているけれど、その当たり前のことが、いまの経済状況では、
できなくなっているのが問題の根本なわけでしょう。
自分ひとりの食い扶持を築くので精一杯だと感じる若者が大勢いるのに、
そこを無視して、いつまで時代錯誤なことを言っているの? 以前、ライジングでも生涯未婚男性の状況について取り上げたけど、
泉美木蘭のトンデモ見聞録 『男女不平等。僕らは結局稼ぎで選ばれる』
http://ch.nicovideo.jp/yoshirin/blomaga/ar1039228
国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査によると、
18歳から34歳の未婚男女へのアンケートでは、
9割近い男女が「結婚したい」と考えており、
結婚した夫婦の理想的な子供の人数は「2人以上」と考えている
という結果が出ています。
多くの人は、結婚して子供を2人か3人持ちたいと考えている、
しかし、現実の出生率はその理想におよばない。
それはなぜなのかを、妻が30歳未満の夫婦に聞いてみると、
「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」 83.3%
これが圧倒的な理由なのです。
妻が産みたがらないのでも、妻が自分のために働くからでもないのです。
さらに、今年9月にまとめられた最新の調査を見てみました。
この調査の中では、若者の恋愛事情や性体験事情もデータとして明らかに
なっているから、みなさん見てみるとよいですよ。
調査では、未婚女性が「結婚後の理想の形」と考えている生き方は、
「専業主婦」を望む人は年々減って、18.2%
「再就職」(結婚後、出産のため一時退職し、その後また働く)が34.6%
「両立」(結婚後、子供を生むが、仕事もつづける)が32.3%
ほとんどの人は、夫に養ってもらって生きていけるとは思っていません。
子供を産んで、生活や教育のためにお金が必要だろうから外に出て働いて、
家事も子育てもやっていこうと考えている女性が7割近いのです。
当然、彼女たちは納税もします。
これ、女性のわがままですか?
ただただ「女なんか社会に出すな」というとんでもない男尊女卑感情を
公共の場でまき散らしている自民党議員たち、
もう少し現実の社会に生きる人々の姿をきちんと見てほしいです。
わたしは「草食系男子」のブームが起きた時は、なんだか情けない男たち
だなあという感想だけで見ていました。
傷つきたくないから戦いたくないってこと? 男らしくないなあ、と。
でも、最近は、あれは日本社会に起きていく非婚現象の表出の最初の一歩
だったのかもしれないと考えるようになりました。
男性にしてみれば、自分ひとりの生活だけでも大変で、貯金もあまり増えず、
夢も持てない状態で、雇用形態も不安定かつ苛酷だとくれば、
自己肯定感が薄まって、劣等感ばかりが募ってしまう人も多いのではと想像
します。
自信喪失状態が慢性化してしまって、恋愛や結婚のレールには背を向けて
自分から遠ざかることで自分をかばってしまうのかもしれません。
こういう言い方をしていいのかわかりませんが、女性に比べて、男性は、
臆病な脆さを抱えてしまう性質があるように私には感じますから、
こういった社会状況下では「草食系」「干し草系」(もう恋愛あきらめて悲観も
しなくなった人のことだって)と言われるタイプの男子が増殖し、
その一部が、たまたまお洒落で、メディアに取り上げられるというのも必然の
現象なのかも、と。
さらに、自信喪失状態の慢性化は、自己承認欲求の肥大化現象とも繋がり
のある心理状態だとも思います。
ことを、どう理解しているんでしょう。
女性が社会進出をやめれば、男性たちはどんどん結婚して子供を作ろうと
するはずだと考えているのでしょうか。